• ホーム
  • 死亡例も出ている耐性カンジダ菌とは何か?

死亡例も出ている耐性カンジダ菌とは何か?

カンジダは体内に常に存在している菌で、主に皮膚や口の中、膣などに発症し、誰にでもかかる可能性がありますが、自然治癒出来る症状です。軽症の場合は自浄作用で治り、強いかゆみやただれが現れたとしても適切な治療を行えば必ず治ると言われてきました。しかし近年、耐性カンジダ菌として新型が発表されカンジダ・アウリス、またはカンジダオーリスと呼ばれており極めて危険性の高い病気があらわれました。この病気は、北米を中心に世界で広がっていて深刻な問題になっており、危険性が高い理由は、カンジダアウリスを発症した半数以上の方が死亡しているからです。

初めに感染した方は日本人の高齢男性の方と言われていますが、あっという間に感染が広がり断定は出来ていません。発症してから約3ヶ月も経たない内に亡くなってしまう方が多く、手術など治療の対応手段がないため手をつけられない状態が続き、詳しい情報や解決法が見つからないので注意を呼び掛けています。カンジダアウリスの菌はしぶとく、現在のカンジダを治療する主要な薬が効かない耐性カンジダ菌であり、あらゆる抗生物質を試しても効かないと確認されています。

さらにカンジダアウリスで最も恐ろしいのは、集団感染の可能性が高いと言う事が挙げられます。最初に高齢男性が原因不明として発見されてから他の方に感染するまでの時間がとても早く、北米など全世界でパニック的な感染を引き起こしました。今はまだメジャーになっていませんが、解決法がないまま広がってしまうと、全世界に衝撃を与えてしまうかもしれません。特に病院など医療現場では、人と人との接触感染だけでなく、感染した方が触れた物や場所からも感染する事が分かっているため、感染者を隔離し常に清潔にしていないとすぐに感染します。症状はカンジダとは全く異なり、現段階では断定が難しく手術する事も出来ません。

主な症状としては、発熱や悪寒などがあらわれ、持病を抱えていた方の中には血圧が急激に下がり合併症を引き起こす恐れがあります。何が原因なのかどんな症状を引き起こすのか、完全に治す解決法など分からないまま死亡する方が多く、医師も手がつけられない状態になっています。

しかし現在、帝京大学大学院医学研究科医真菌学がカンジダ・アウリスを1時間以内に検出、診断する事が出来る遺伝子診断法について研究し、発表しました。帝京大学の研究により、患者から得られた検体だけではなく、様々な微生物に汚染された院内など環境からでも検出が可能だったり、また、日本で開発された遺伝子増幅法という迅速に標的DNA塩基配列を検出出来るLAMP法により、早期発見が出来るようになりました。現段階では確実性のある治療法はありませんが、この研究がさらに進むと早期発見だけでなく、新たな治療が見つかり改善すると期待されています。